歯科医院では、なぜ滅菌と衛生管理が重要なのでしょうか?
含む恐れのある血液や唾液に触れながら治療をするため、必然的に院内感染の危険をはらんでいます。
どんなに高水準の設備を整えていても、
使用後の器材に適切な処理が行われなければ、院内感染に直結することを決して忘れてはいけません。
院内感染の危険性
- 器具、手袋などの使い回し
- 滅菌の設備が整っていない
- 滅菌後の管理がずさん
- スタッフの衛生管理に対する意識が低い
目に見えない部分まで徹底して衛生管理を行う必要があるのです。
滅菌・衛生管理の具体的な取り組み

機器の洗浄・滅菌
使用器具はすべて洗浄、滅菌します治療では多くの器具を使用しますが、使用後はそれぞれの器具に適した専用機器を用いて
徹底的に洗浄・滅菌しております。
1洗浄

治療器具の洗浄には、ミーレジェットウォッシャーという、洗浄機を導入しています。毎分500リットルの温水が循環して器具の細部まで洗浄した後に、高温の熱水(93℃)ですすぎを行います。高レベルな熱湯消毒により、感染の原因となる血液や唾液などのたんぱく質の汚れを落とし、感染リスクを軽減します。
2滅菌

洗浄した治療器具をさらに滅菌器に入れて徹底的に滅菌します。当院では世界的に高水準なクラスBの滅菌器を導入しています。真空と蒸気注入を繰り返すことで、複雑な器具でも高温の水蒸気をすみずみにまで行き渡らせて、ウイルスや細菌などを死滅させられることが大きな特徴です。 部品の細かいハンドピース部分は専用の滅菌器を使用します。
3保管

治療や検査に使うものは、すべて滅菌しています。ガラス製の器具などは殺菌灯に当てて保管しています。
機器を清潔に保つために、滅菌パックに入った状態(右上)で保管し、使用する直前に開封するので、外気に触れることなく衛生的です。
患者さんごとに常に清潔な器具を使用します。
清潔な環境
細菌やウイルスのいない環境を作ります院内にいる細菌やウイルスを排除し、常に清潔な環境をめざしています。

使用品の使い捨て(ディスポーザブル)
スタッフが使う手袋や、患者さんが直接触れる紙コップ、エプロンや3wayシリンジチップは使い捨てています。コストはかかりますが、このような配慮は衛生管理の基本であると考えています。

治療中の粉塵対策
歯の治療では、歯や詰め物などを削るときに血液や唾液が付着した細かい粉が舞い上がります。当院ではすべての診療台に口腔外バキュームが完備されていますので、舞い上がった粉塵をすばやく吸い取ることで、診療室内の空気を汚染から守っております。
スタッフの意識
スタッフ全員が衛生管理を意識しています
機器や設備が衛生的でも、
院内にいるスタッフの意識が低ければ、
医院の清潔さは保てません。

当院では、スタッフ全員が衛生管理の意識を
高く持っています。
使用する備品や器具の管理だけでなく、スタッフ一人一人が衛生管理を常に意識して診療に取り組んでおります。